三菱RVR復活・・
2010年の2月、三菱自動車から久々の新車が販売されます。

「RVR」。

私くらいの、20代半ばの人間なら、幼い頃にテレビのCM等でこの名前を聞いたことがあるかと思います。

http://autos.yahoo.co.jp/news/detail/0/133308/

以前からコンパクトSUVが販売されるとは聞いていたし、
位置付け的にはパジェロイオかRVR辺りだな、とは思っていましたが、
まさかRVRという名前で販売されるとは思いませんでした。

もともと、数年前から「コンセプトCX」という名前でモーターショーなどに顔を出していた車です。
コンセプトカーの頃から、販売する事を前提としていたらしくて、
いったいどんなネーミングになるのか楽しみにしていたんですがね・・

RVRですか。
良く言えば、伝統を引き継いでいるし、
悪く言えば、過去の栄光にすがってばかり。
個人的には後者のイメージがとても強いです。


このRVR、
エンジンは1800ccで恐らくCVT。
電子制御4WDを持ちますが、低価格な2WDの設定もあるらしいです。

そして、今の三菱ではお馴染み『アウトランダーベース』です。

プラットフォームはアウトランダーのものを縮小したもの。
エンジンも、アウトランダーのものを縮小したもの。
トランスミッションのCVTも、アウトランダーと同じもの。

このアウトランダーベースは、現在のデリカD5、ギャランフォルティス(ランエボⅩ)も同じ。
RVRは4車種目となります。

当然、多くの部品を共通化が出来ますので
製造・開発コストが大きく削減出来ますし、新車には付いてまわる初期不良も最小限に抑えられます。

資金的に苦しい三菱自動車にとっては、堅実な方法です。

アウトランダーベースで共有化というと、なんとなく性能的に悪く聞こえますが、
これがとても優秀で、
前記しましたが、世界に名を轟かせる「ランサーエボリューションⅩ(10)」ですらこのアウトランダーベース。
300馬力オーバーのスーパーカーですら十分に耐えるボディですから、
コンパクトSUVには十分過ぎる代物です。

ですので、RVRは当然試乗してませんが、
ボディの剛性の高さ、エンジンとCVTのマッチングの良さ、
総じて走りの良さは今からでも予想は容易です。

そして多くの部品の共有化もあり、
一番下のEグレードが 2WDで178万、4WDで199万。
真ん中のMグレードが、2WDで191万、4WDで217万。
一番上のGグレードが、2WDで217万、4WDで243万。
という価格設定。
(雑誌で見た範囲なので、販売時期になるとちょっと変わるかもしれません)

・・・って、
アウトランダーのGグレード4WDが267万だという事を考えると、
ちょっと目立つほど安価という訳ではないんですね。

しかし、イチバン気になるのは
これといった個性が無いって事なんですよねぇ。

もちろんボディ剛性、走りのポイントは高いでしょうが、
それらはカタログでは個性として成り立ちません。
4WDも優秀ですが、SUVならどこも殆ど優秀ですし、
ヒルスタートアシストも4WDなら標準ですが、今更目立つ装備でもありません。

昔のRVRといえば、SUVでありながらもスライドドア。
しかし今回の新型RVRにはスライドドアは採用されていません。

スライドドアにすると、どうしてもボディ剛性が落ちてしまうのでSUVは好まないものですが、
そこはRVRの名を語ってる訳だし、元の基本性能の高さを活かして採用して欲しかった。
世の中にはSUVも欲しいけどスライドドアも欲しい、って人もいるでしょうし、
ライバルと一味違うところがあれば良かったです。

あと、コンセプトCXとして開発されていた頃には
テールゲートはアウトランダーと同じ、上下開閉タイプを採用するといわれてましたが、
写真を見る限り、省略されてしまったみたい・・


そして、イチバンの不安要素は、その外観。
現在の三菱を象徴する顔をしていますが、
これがまたクセが強くて、好みが大きく分かれるところ。
好きな人は好きなんですが、
「これに乗るのはちょっとね・・」っていう人の方が比率として多いのが現実。

私も、これと同じ顔のギャランフォルティススポーツバックに乗っています。
確かに見た目はカッコイイと、良く言われますが、
「若いうちしか乗れない車だよね」ともよく言われます。
確かに、見れば見るほどそう思えたりもします。


そんなギャランフォルティスも、販売当初は月に1500台付近を売り上げてましたが
現在では200~300台辺りをウロチョロ。
2009年10月には176台という、ユーザーとしては悲しくなる台数しか出ていません。
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/publish/mmc/pressrelease/news/detail2002.html

この、特に個性の無いRVRがどの辺りまで健闘出来るか。
今から期待と不安でいっぱいです。

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